近年日本における世界的に有名になっているウサギ島として、広島県竹原市の大久野島があります。この島は「ウサギの楽園」と呼ばれており、ウサギが700羽生息するとされている観光が可能な無人島です。彼らが生息する背景としては、旧日本陸軍が毒ガス製造工場を設置しており、化学兵器の実験動物として島に持ち込まれていたという説であったり、英国人カップルがウサギを島に持ち込んだ説や、1971年に小学校で飼いきれなくなった8羽のアナウサギを放したのがきっかけという大久野島ビジターセンターが挙げている説などがあります。大久野島に住んでいるウサギは飼育しているわけでなく、野生化したウサギです。彼らは島のあちこちにワーレンと呼ばれる巣穴をほって生活をしています。
大久野島は温泉やルフコース、毒ガス資料館などがありやって来る人たちは、釣りを目的としたり温泉に浸かりたい年配の人であったり、校外学習で毒ガス資料館を訪れる地元の学生が大半を占めていました。しかし現在は島に生息しているウサギの集団を目的とした観光者が増えており、有名になる前の二倍近い人々が訪れその1割以上が外国観光客になってしまいました。その為に島に住むウサギたちはそれまで主食としている、葉や根や木の皮や種子だけでなく観光客が与えるニンジンやレタスやこのうさぎにとって与えすぎると害になるキャベツなどや、抱き上げたり追いかけるといったウサギへのストレスなど問題となり、あちこちに日本語や英語や中国語、韓国語で注意書きされています。
またウサギが撥ねられる危険から、島内は車両通行禁止でその代わり自転車を持ち込みが可能で、休暇村にもレンタルサイクルが貸し出ししています。この場合でも接触事故でうさぎに怪我を負わしたり、命を落とす事も起こり得るのでサイクリングの際に注意が必要です。
よってウサギ島で観光を行う場合、そういった点を注意する事がマナーかつ重要です。